当事務所が考える狭小住宅

1.スキップ:段々の“居場所”

天井の高さがいろいろでそれを積み重ねていくと、いろいろな床がたち現れてきます。われわれはいわゆる仕切られた「部屋」という考え方ではなく、家族それぞれの、あるいはみんなの、いろんな“居場所”を段々につなげ、通常、上り下りするだけの階段も"居場所"として空間参加を促し、「~畳」という数値以上の広がり感の演出をめざします。

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2.ウィンドウ:まわりとつながる“窓”

狭小住宅では、空間相互の距離がとても近く、このことが空間の親密さにつながっています。
ここに広がりや奥行き感を演出し、隣の空間とつながる仕掛けとして、いろんな"窓"を設けることをめざします。お隣の緑を眺める"窓"、屋上の秘密のテラスに出られる"窓"、子供が遊んでいるのが見える"窓"、下のおばあちゃんの居場所に顔を出せる"窓"、形も正方形や縦長、水平連続窓等で生活を楽しみましょう。

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3.キューブ:シンプルな“箱”

外郭を構造体、環境体として、力の伝わりや空気の流れを期待するには、なるべくシンプルな“箱”形状がよいでしょう。
われわれは斜線制限を緩和できる天空率等を駆使し、合理的な直方体の“箱”をめざします。
これにより内部の自由度が増し、上記1,2のようなフレキシブルな空間構成が可能になるだけでなく、狭小地では困難な外部空間を屋上テラスとして確保可能になります。

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